イギリスとオランダとの間で最近取り交わされた北海での捜査活動の際の相互援助に関する覚書にもとづいて、イギリスの関係機関から支援を要請された場合にも行動する。 その際、このチームは、船舶における麻薬取引やテロリズムを阻止するために、海上犯罪情報デスク(MIP)の設置を担当する。 こうした機能が日常的にはどのように行われているのか、麻薬取引の取締り活動で成功した最近の事例を紹介する。 1996年4月、オランダ領アンチル諸島所属の大型貨物船アムステルワル号がビスケー湾の公海上を航行中、二人の船員がコカインを持ち込んでいるのをオランダ人船長が発見しオランダ政府に援助を求めた。 この支援要請が伝えられると、海上警察チームに出動命令が出され、1時間以内に出動準備を整へた。 彼らをアムステルワル号に素早く乗船させるためにオランダ海軍は哨戒機を緊急発進させ、この時たまたまプリマス海域で行動していたフリーゲート艦に海上警察チームの12名の隊員を空輸した。最初のゴーサインが出てから18時間後に、このフリーゲート艦はフランスのブレスト近くの沖合約15海里のところでアムステルワル号を停船させ、フリーゲート艦に搭載していたヘリコプター「リンクス」で海上警察チームを乗船させた。 麻薬を密輸しようとしていた二人は逮捕され、アムステルワル号は海上警察チームを乗船させたままアイマイデンに向けて航海を続け船内を徹底的に調べた結果、約90kgのコカインを発見押収した。 この行動については、国防大臣と法務大臣の許可を得た。また、フランスとイギリスの行政機関にも事前に十分な情報を伝えておき、必要な協力を得た。このような行動ではいつも時問に制約されるから、議論している余裕はない。かねて、適切な手続きと協定を作っておいて、それにもとづいて行動するだけである。これはオランダ警察とオランダ海軍の協力の1例にすぎない。我々は日常的にもきわめて密接に協力し合っている。警察の監視チームは、海軍の海洋哨戒機やヘリコプターによる監視飛行に定期的に参加している。オランダの大陸棚ではパトロールのため1年に約140日は二人の警察官が海軍の艦船に乗船している。 オランダ沿岸における麻薬取締り活動の場合も、海軍から協力を受けることができる。 (7) COMBATING イ SAR対応 ? 1979年のSAR条約に加入し、海上における捜索救助手続についてNCGがマニュアルを策定して国内制度を整備するとともに、北海に関して隣接国のRCCとの協力関係を構築している。捜索救助に関しての基本的な方針は、 ○船上に白救のための機材を保有し活用すること
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